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ドキュメント・カツノリ
2007.02.10 (Sat)
野村克則君、21歳。
現在、阪神大学の3回生。

野村克則、という名前に、聞き覚えのある方も多いだろう。
東北楽天ゴールデンイーグルスの監督、野村克也さんの息子で、
現在、同球団のコーチを務める野村克則さんと同姓同名だ。
二人はかつて、阪神タイガースにそろって在籍していたこともある。

「生まれたときから阪神ファン」という克則君に、当時のことを振り返ってもらった。

「うーん、複雑でしたね。よりによって字まで一緒でしょ(苦笑)」
「いじめられたという意識はないんですけど…。でもまあ、そんな感じだったんでしょうかね」
「あの頃は阪神も弱かったでしょ。負けた次の日に学校行くと、先生までが『コラ、カツノリ!』って」
「まあ、僕もテレビの前では文句言うてましたよ。『なんでここでカツノリ使うねん』(笑)」

辛い少年時代を過ごしてきたことが窺えるエピソードだ。
不可抗力とはいえ、阪神ファンの格好の餌食になるような名前。
それでも、野村君は一度もグレたことはないという。
ご両親を恨んだりしたことはなかったのだろうか。

「恨んだというか…、まあオヤジに文句言うたことは何回もありますよ」
「オヤジは聞き流してましたけどね。でも僕があまりにしつこく言うもんやから」
「あるときオヤジが『克則、お前の名前の理由教えたるからカラオケ行こ』って言うたんです」

「名前の理由がカラオケって訳わからんでしょ。しかもオヤジと2人でなんて絶対イヤやし(笑)」
「けど、どうしてもって言うんで…、結局、オカンと弟も連れて4人で行きました」
「もちろん初めてですよ。家族そろってカラオケなんて(笑)」
「あ、弟の名前は雅之って言うんです。掛布さんの名前からとったらしいです」

家族4人で行ったというカラオケボックス『ソラシドクラブ』は、
京都と神戸を結ぶ国道171号線沿いにあった。
残念ながらいまはマンションに建て替えられ、カラオケボックスの姿はない。

「ああ、やっぱり。古くさいボックスでしたからねえ」
「部屋に入るとオヤジ、いきなり六甲颪歌ったんですよ」
「カラオケで六甲颪って、普通、最後に歌うじゃないですか。それがいきなりですからね」
「ところがオヤジは途中で歌うの止めて、『克則、ここやここ!』って叫びだしたんですよ」
「画面は85年にリーグ優勝したシーンでした」
「中西さんがピッチャーゴロを捕って、一塁へ投げたところです」
「それで、一塁であの送球受けたんが、渡真利克則さんでした」

『お父さんなあ、あのとき神宮におったんや』
『で、渡真利がボール受けた瞬間、ミットをパーンと上へ上げたやろ』
『お父さんなあ、あれにとんでもなく感動してなあ』
『俺がそれまで生きてきて、一番感動した瞬間やったわ』
『周りはバース!とか掛布!とか叫んでたのに、お父さん一人だけ渡真利!ありがとう!って』
『それからなんや知らんけどなあ、渡真利が好きになってなあ』
『その年の暮れに生まれたんが、克則、お前や』

「オヤジ、僕が感動すると思ったんでしょうね。メッチャ情感込めてしゃべるんですよ」
「けど、弟に雅之ってつけてるんですから台無しでしょ。誰のファンやったかバレバレ(笑)」
「どうせなら僕も明信ぐらいにしといてくれやって、言いました」

渡真利克則さんは、現役引退後、セ・リーグの審判員となる。
そして、昨年4月21日。

渡真利球審が倒れて入院

「あの試合はオヤジと2人でテレビで観てました」
「オヤジ、渡真利さんが倒れた瞬間、『克則が倒れた!』って大騒ぎでしたよ」
「僕はピンピンしてるっちゅうねん(笑)」

「で、そのオヤジもそれから3ヶ月ぐらいして倒れました。脳卒中です」
「たいしたことなかったんですけどね。左半身に少しマヒが残ってるんですが」

「渡真利かて復帰に向けて頑張ってるはずやって言うて、今必死にリハビリしてるんですが…」

渡真利審判員が連盟職員に異動

「週刊ベースボールの選手名鑑が出るまで、僕も全然知りませんでした」
「審判員のところに渡真利さんの名前がないので、あれと思ってネットで調べて。それで初めて」
「もちろんオヤジには言うてませんよ。心の支えでしょうからね」
「けどまあ、渡真利さんも知らんオッサンに寄りかかられても迷惑でしょうし」

克則君は、そう言って立ち上がると、プロテクターを着け始めた。
「まだ草野球でしかジャッジしてませんけどね」

大学卒業後は渡米し、審判学校に入学する予定だそうだ。
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【記事編集】 |  16:41 |  妄想  | トラックバック(0) | コメント(13) | Top↑
コメント
■そうなんだ!
渡真利さん異動なんだ~。知らなかった。
僕もプロ野球の審判になりたかったなぁ~。
もう視力が1.0無いから無理なんですよね・・・。
渡真利さんが倒れたときはビックリしたな~。矢野に体を支えられた後担架で運ばれましたよね。あの後どうなったのか気にはなってたんですが、連盟職員ですか。頑張ってください!
あの試合は主審が渡真利→井野に変わって後半に李にホームラン打たれた試合。
ホームランの一球前が微妙な判定(カウント2-2からストライクと思える球)だったことを思い出します。
虎右衛門 |  2007.02.10(土) 17:41 |  URL【コメント編集
■虎右衛門さま。
>異動
ねえ。週刊ベースボール見て初めて知ったんですよ。

>李にホームラン打たれた試合。
ああ、あの試合やったかあ。
たしかオフに井野さんがどこかの新聞で、
「あれはストライクやった」と告白してたって、
どこかのブログで読んだ記憶があります。

それにしても虎右衛門さんは審判好きですか。
「プロ野球審判を応援しよう!」
というサイトがあるの知ってます?
審判好きがたくさん集まってますよ。
渡真利さん異動の記事もそこで見つけました。
知らない方のサイトなので直リンはしませんが、
上のタイトルで検索すればすぐ見つかります。
良かったら覗いてみてください。
喜八 |  2007.02.10(土) 22:38 |  URLコメント編集
■くーーーっ、
そうきたか!
不覚にもラストのほうで、ほろっとしてしまった。
審判って肉体的にも、精神的にもキツイ職業だと思います。
渡真利さんの人事異動のニュースが流れたとき、寂しいものがあり
ました。体調を整えた後、また現場復帰してもらいたいものです。

えっ?第四夜はKENさん?
そりゃあ楽しみだなあ。^^

いわほー |  2007.02.10(土) 22:47 |  URLコメント編集
■知ってます!
知ってますよ!ちゃんとリンクしてます!
パソコンのデスクトップもセ・リーグ審判副部長の谷さんです。(そのサイトで拾った画像ですが・・・。)
あまりにも審判に目をやりすぎて、審判に好き嫌いがあります。
頑張ってパ・リーグ覚えようかな~?(笑)
虎右衛門 |  2007.02.10(土) 22:53 |  URL【コメント編集
■ホンマに辛い。
審判はホンマに辛い職業です。
1試合にスクワットを200~300回するようなものです。
1試合1試合が重要なので、気を緩めることなど出来ませんし。
ジャッジミスは連盟や観客からの信頼を損ない、頭の中が真っ白になるそうです。
でも、1試合無事に終えることが出来れば、やりがいのある仕事だと思いますし、プロの世界のアンパイアになれるわけです。
うらやましいですね!カッコいいですね!
・・・そんな舞台に、僕も行きたかった―。
虎右衛門 |  2007.02.10(土) 23:06 |  URL【コメント編集
■いわほーさま。
あ、ご存じでしたか。
僕はこの間買った選手名鑑を、
今日、じっくり眺めてて「あれ?」って思って、
ネットで探して…って、上の克則君と一緒です。
ネタ書くきっかけはそれでした。

>キツイ職業
去年は上本さんが亡くなられ、そして渡真利さんも異動。
四人制の是非は措いておくとして、
ウエスタンの試合を観ていると審判三人で試合していることもあります。
たとえ二軍戦でも、必ず四人確保できるような体制は作ってほしいと思いますね。

>第四夜
そうそう!科学の領域に入ってきましたからね。
KENさんもきっと、ロビン・クックの医療サスペンスみたいなのを書いてくれるはずです。
ねえ、KENさん?
喜八 |  2007.02.10(土) 23:18 |  URLコメント編集
■虎右衛門さま。
デスクトップが谷さん!
おみそれしやした。

>うらやましいですね!カッコいいですね!
普段、あれだけ罵詈雑言を浴びている審判をみても、
そういうふうに思える虎右衛門さんの意思の強さの方が、
僕はうらましいし、カッコイイと思います。
喜八 |  2007.02.10(土) 23:27 |  URLコメント編集
■ありがとうございます!
お褒めのお言葉ありがとうございます。
審判関係で何かあれば答えられる限りでお助けします!
虎右衛門 |  2007.02.10(土) 23:42 |  URL【コメント編集
■虎右衛門さま。
おー、谷さんファンからそう言われると心強い!
よろしくです。
喜八 |  2007.02.10(土) 23:47 |  URLコメント編集
■くそぅ、ここにも伏線が、、、
どーも。
暗闇でごっつい黒人の大男3人組に後ろから羽交い絞めされて「キルユー。キルユー。」言われてる気分のKENでございま。

>プロテクターを着け始めた。
 いや、泣けた。 
 ええ息子やなぁ、克則。
KEN |  2007.02.11(日) 00:38 |  URLコメント編集
■KENさま。
>キルユー。キルユー。
心中お察しします…。
たしかに、何の予告もなしにいきなりアップされますからねえ。
暗闇から突然って感じ、よく分かります。

でもホンマ、ゆっくり考えてください。
いったんモチーフを全部チャラにしたっていいんですからね、ね。
と、次に回ってくる自分の負担を少しでも軽くしようとあがいてみる。
喜八 |  2007.02.11(日) 01:09 |  URLコメント編集
■読みづらい
書体変えたから読みづらいw

ほーそうですか、渡真利さん移動でっか。
元阪神だけに気にはしておりましたよ、あの急に倒れた試合も見てたし。

まぁ3人でそうやって、首の絞め合いやってくらはいw
妄想しすぎて暴走にならんように 笑
母でんまん |  2007.02.11(日) 13:34 |  URLコメント編集
■でんまんさま。
>書体
やっぱりダメでしたか…。
元のヤツはどうも字が気にくわなかったんですが。
というわけでテンプレごと替えてみました。
トップのメガネ、知的な感じがしていいっしょ。
なんか、喜八のブログやなあって感じするっしょ。
え?しない?なんでかなあ。

>首の絞め合い
真綿で首を絞められる感覚、
でんまんさんも味わってみたいでしょ。
そんな無理せんと。「俺もよして」って言えばいいんですよ(笑)
喜八 |  2007.02.11(日) 15:38 |  URLコメント編集
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