2007年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月
スポンサーサイト
--.--.-- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【記事編集】 |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
不死鳥が…
2007.04.12 (Thu)
▼阪 神-中 日 2回戦 (阪神1勝1分、甲子園、43862人)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
俺 3 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 6
虎 3 0 0 0 0 1 0 2 0 0 0 0 6

(延長十二回規定により引き分け)

【投手】
(中)長峰、デニー、S.ラミレス、グラセスキ、小林、浅尾、高橋、岡本-谷繁
(神)福原、江草、橋本健、桟原、ジェフ、球児、久保田-矢野

【本塁打】
(中)
(神)金本4号ソロ(6回、長峰)




一本の華麗なアーチは、百万本の妄想花より美しい――。

現実、という圧倒的なパワーを目の当たりにし、すっかり妄想力を失ってしまった男は、
そんなことを思いながら、自分では上手いこと言うてるつもりになっていた。

さて、今日もこのまま寝るか。
くわえていたタバコをもみ消して、そう呟いた直後のことであった。

バサッ、バサッ。

背後から、布団を上下に揺さぶったような音が聞こえてきたかと思うと、
たちまち部屋中に熱風が立ちこめ、火の粉が舞い上がった。

何事だ。

男が振り返るとそこには…。

不死鳥が舞い降りていた。

な、な、な…。

「びっくりした?」
チョコン、とアニキクッションの上に鎮座していた不死鳥は、
くりん、とした目をこちらに向けてたしかにそういった。

「いやほら、せっかくネタ振りしてるんやからさあ」

それにしても熱い。
すでにアニキクッションからは焦げ臭い匂いがしている。

…え?ネタ?

「うん。打率9分1厘。絶好の妄想ネタだと思うんやけど…」

ヒットが出ないのはネタ振りなん?

「そう。『うねりさん』の続編でもいいからさあ、そろそろ書いてくれないと」

するとなにか? キミは己の成績を犠牲にしてまで、
すっかり枯渇してしまった妄想力を引き出そうとしてくれていたのかい?

「今まで気ぃ付かへんかったん? 相変わらず鈍いなあ」

ごめん…って、そんなことあるはずがない。
危ない危ない。もう少しでダマされるところだった。

あのね不死鳥君、不振の原因をそんな屁理屈で…、

「シャレにならへんのよね。『リン出せ』とか『ひやまの方がまだマシや』とか」

はあ。

「リンくんには負けてるけど、ひやまさんにはまだ勝ってるよねえ」

そんな問題ではないと思うが…。

「とにかくなんか笑わしてよ」

いやあ、今ネタにしたら火に油を注ぐだけだと…。

「それやんか!」

不死鳥は、手羽先を男の目の前に突きつけた。
火の粉が舞い上がる。熱い。

ああ、アニキは毎年こんな辛いことしてるんやなあ。

「………………………やんか」

アニキに思いを馳せていたため、男は不死鳥の言葉を聞き逃してしまった。
しかし、何を言ったのか、だいたいわかるってもんだ。

火の鳥だから、油を注いで火力が上がればどうのこうの。
まあ、そんなとこだろう。

男は呟いた。

唐揚げになるがな。

「え…」

あ、ごめん、傷ついた?

「そんなベタなこと言う人なん?」

なんだ貴様。

「復活の日にさあ、そんなベタなネタはまずいなあ」

……。

「あ、でも福原さんも復活早々ベタなピッチン…」

お前が言うな。

「とにかく。書いてくれるまで帰らないからね」

火事になるんですけど。

アニキクッションはすっかり炭になっている。

「大丈夫。寝るときはタネ火にして寝るから」

ちょっと…。

「あ、明日は僕、お休みやから。リンくんがスタメン」

悔しくないのかい?

「だってネタ振りやから。じゃ、おやすみ」

男と不死鳥の共同生活が始まった。
スポンサーサイト
【記事編集】 |  00:34 |  中日戦  | トラックバック(0) | コメント(12) | Top↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。