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藪の中
2006.11.16 (Thu)
家に帰ると藪がいた。こたつに入っている。
「おかえり」
相変わらずいい声だ。でもなぜここに?
「君が井川になったって聞いたから」
たしかに僕は数日前、たった一日だけ井川に変身したことがある。
「でも、もう元に戻ってしまったんだね」
元に?とんでもない。
井川になった翌日、目を覚ますと僕は岡崎になっていた。
最初は誰だかわからなかった。
とまどいながら鏡と選手名鑑を交互に見比べて、
「ああ」
とようやく理解したのだった。
それ以来、ずっと岡崎のままだが、生活に支障はない。

藪は岡崎を知らないのか?
二人はちょうど入れ違いだっただろうか。
手元に選手名鑑がないのでわからない。
「井川がアメリカに行くって聞いたから。いろいろアドバイスしようかなと」
なるほど。でも僕はもう井川じゃない。
それに、直接本物の井川に会って話せばいいじゃないか。
「うん、まあ、そうだな。たしかにそのとおりだな」
明らかに落胆した様子の藪の姿を見て、僕は少し後悔する。
「邪魔したね。もう帰るよ」
藪はゆっくりとこたつから出て立ち上がった。
「あ、そうそう、また井川になったら連絡してよ」

僕はもう一度藪に会いたいのだが、今のところ、井川に変身する気配はない。
それにしても藪は、井川になった僕に、どんなアドバイスをするつもりだったのだろうか。
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